学校説明会でよく質問される内容や、説明会参加者アンケートに記入いただいた内容にお答えしています
入学試験・編入等に関する質問
就学前の子どもです。文字が書けない、読めないことを前提にしますので、もちろん筆記試験ではありません。教師が個別に面接したり、集団で活動する場面を観察します。特別に訓練しなければできないような内容はありません。ふだん幼稚園や保育園に通ってくるような楽しい気持ちで入試に来てください。
きれいでおしゃれな服を着ているなど外見で子どもを一切評価しません。その子が試験のその時に人や物とどれだけ豊かに関われるか、その中での子ども一人一人の輝きを見つけたいと思っています。ですからみんなで遊んだり、体を動かしたりしますので、動きやすく活動しやすい服装で来てください(短パン、ティーシャツなどでいいです)。また、上ぐつを持参してください。
夫婦じゃないとだめということはありません。それぞれの家庭の状況は合否には一切関係ありません。お聞きする内容はその方によって多少ちがいますが、何よりも本校の教育の特徴をどれだけ理解していただいているか、そしてその中でどうしてお子さんを本校に入学させたいのか、一般的な志望動機とともに、それまでの説明会、公開授業、公開講座等の内容の感想も聞かせていただきながら、入学後私どもとの子育ての共同の見通しを判断させていただきます。
共同教育対象児であっても、中途編入を受け入れております。詳しくは、小学校事務室(03-3420-4353)へお問い合わせください。
学校生活に関する質問
ありません。私学ですから広範囲から通学していて、遠い子どもは1時間以上かけて通っています。低学年のうちはご家族の送り迎えもありますが、子どもたちも成長するにつれ、友達と一緒に帰る楽しさ、たくましさが育っていきます。学校としても早く登校下校の自立ができるように各家庭に呼びかけています。
低学年も高学年も下校時刻の16時30分まで学校に残って遊ぶことができます。(冬季は日没に合わせ低学年は16時まで)教師は下校時刻までいるので、何かあれば対応します。下校時刻ぎりぎりまで遊んで帰る子もいます。
校内にある学童保育クラブで、充実した放課後を過ごすこともできます。(希望者は18時30分までの保育を行っています)ご両親でお仕事をされている方も多くなっております。
登校時間は始業時の8時45分までにとなっています。ただ子どもたちは朝が早く、常駐する警備員さんが、朝7時すぎに玄関を開けると同時に登校する子どもたちもたくさんいます。早く行って友達と遊びたいようです。
給食の設備はありません。子どもたちの食生活はご家庭の責任でお願いしています。 6年間お弁当作りは大変かと思いますが、よろしくお願いします。事情のある場合は朝、登校途中で購入することはできます。また、地域の手作りパン屋さんのパンを、学校で購入することもできます。
本校の水道水は直結水道にし、そのまま飲んでも大丈夫であると保健所の検査に合格していますので飲用に問題はありません。また、お弁当の時には各クラスにお茶を出しています。家から持ってきた水やお茶を飲む子どももいます。
入学にあたって和光学園の校章が入った指定のランドセル(黒色)を全員に購入いただいております。
3年生以上の子どもたちについては、「荷物が入りきらない」等の理由から通学カバンの自由(リュックタイプでファッション目的でないもの、校章バッジを付けることが約束)が認められています。これは児童会の要求運動により、学校との話し合いの上、合意に至ったものです。
和光小学校では共通のルールや約束を変える時、大人が一方的に決めるのではなく、子どもたちと意見交流し合意を取りながら丁寧につくっていくことを大切にしています。
学校の防災倉庫には、食料や水、毛布が人数分備えられています。また、災害時や何かあった時に集団で下校できるように、子どもたちは住んでいる地域ごとにグループを作り、集団地区別下校の訓練も行っています。学校からは、一斉のメール連絡体制もとっています。
教育内容に関する質問
総合学習「沖縄」については、6年生担任の教諭からの文書で答えさせていただきます。
〇「なぜ沖縄か」という問いには、「何よりも沖縄がテーマとして面白いからです」というのが答えです。子どもたちと授業を作っていく上でのテーマ・題材はいろいろあります。たとえば算数なら平均、分数、単位当たり量など、社会なら歴史、国語なら俳句・短歌・文学作品、体育ならリレー・・・と、それぞれ学んでほしい中身があり、考えて欲しい中身があり、学ぶ中で考える力を育てたり物事の見方を身につけていってほしいと願っているわけです。その時に、やはり「面白い」ということは重要なファクターだと思っています。解き明かしたい謎や、やって楽しい過程がある、やりごたえがあることは大切なことだと思うからです。そうした意味で、「沖縄」は大きな学びがいがあります。亜熱帯の気候と海洋に囲まれた自然の素晴らしさ、琉球王朝からの歴史とさまざまな文化と人の技の面白さ。そして戦争の悲惨さと今に続く基地の問題は現代社会を考える上で重要な課題だと思っています。これらの沖縄が持っている顔は、一面的ではありません。非常に複雑に絡み合っています。それだけにどこから入ってもどこまでもつながっていく面白さが沖縄にはあるのです。だから沖縄を学ぶのです、というのが1つ目の答えです。
〇「なぜ沖縄だけなのか」という問いには、沖縄学習の中での多様性やほかの学習との関連の中での多様性ということもありますが、「小学生の学び方とはどういうものであるか」という点からも重要な意味があると思っています。1つの物事を考え、捉えていくときに多角的な視点で、とよく言われますが、子どもたちの思考というのは何もないところで多様な考えにいきなり触れても混乱するばかりです。まず徹底して1つの物事を見る目を身につけることが重要なのだと思っています。1つのことをみんなで追求していく中でこそ見えてくるものがある、というのは例えば昨年度5年生の総合学習「食」のテーマとした羊羹をみんなで一年間追ってきたことの中で見えてきたもの、身につけてきたものが例となるでしょう。1つのことを深くじっくりと見ていくということの中で子どもたちの思考はしっかりとしたものになっていきます。その上で、子どもたちは多様な意見や見方に出会い揺さぶられます。現代社会には大人でも答えの出せない様々な問題があります。そうした問題についてどう考えるか、考え方を身につけることが小学校での学びの大切な到達点だと思うのです。そのために、狭いどころか深く広い学びを沖縄を通してやっているのだと考えています。
これらのことを、6年生の子どもたちの姿、学びと成長を通して伝えていくことができれば、思っています。
外国語をことばとしてのみ取り出して学ぶのではなく、人との交流を通してことばにも触れていくことが、小学生の学習としては大切であると思っています。そのため、「異文化国際理解」の領域の中で、低学年ではアイヌの文化や、生活勉強で「世界の○○」として、外国の文化を学んでいます。3年生は「韓国」、4年生は「中国」を位置づけ、さまざまな文化とともにことばも学んでいくことにしています。日中韓三カ国交流を続けているのもそのためです。5,6年生は「インターナショナルスクールとの交流など」とし、英語に触れる学習を行ってきました。2020年度から実施の学習指導要領には5,6年生に教科としての「外国語」が導入され、内容はほぼ「英語」となっていますので、和光小学校でもどのような形で行っていくことが意味のある学習になるのか、ここ数年研究を続けてきました。そして19年度から、長年小学校の英語学習の教材を研究し、各地で授業も行っていらっしゃる外部講師の方のお力もお借りして、4,5,6年生に“テーマ学習”としての「英語」に取り組み、20年度からは5、6年生に「テーマ学習」、3、4年生にはネイティブの講師による英語の学習を行っています。5、6年生は総合学習と結びつけたテーマや文字そのものに興味を持てるテーマ、日本語との違いのおもしろさを感じることができるテーマなど、各学年の発達段階に応じた学習を組むことができ、子どもたちは外国語・英語に興味を持つことができたのではないかと思っています。
また、3,4年生には和光高校で長年講師をしていらっしゃるネイティブの先生に、ことばとしての英語のおもしろさを実感できるような授業をしていただきました。
さらに英語を使う国としてのアメリカ文化にも触れるような授業を行なっています。今後は内容を広げる方向で、外部講師の先生といっしょにカリキュラムづくりを進めていきたいと考えています。
また、姉妹校関係を結んでいる韓国トゥレ小学校や中国杭州グリーンタウン小学校。そして近隣にある東京韓国学校や横浜山手中華学校の子どもたちと交流する機会をつくっています。交流に際して、英語や中国語、韓国語などを学びます。ただ単語を覚えるための学習ではなく、お互いの文化や生活に関心をもち、コミュニケーションをとっていくための学習が大切だと考えています。
一つひとつの学習をしっかりと定着させて次の単元に行けることが望ましいことですが、どうしてもすぐに定着することが難しい子どももいます。そのような子どもが出ないように、子ども同士の教え合い学習で、互いにフォローし合ったり、それでも未定着の子どもには、休み時間や放課後の時間を使って教師が補習を行います。また、夏休みや冬休みを使って勉強会を行って補習を行うこともあります。
その他の質問
保護者とも丁寧に面談する中で解決の方針を決めていきます。大事なのはこうしたプロセスです。どんな問題を起こそうとも、子どもたちは教師や父母の支えがあれば、きっと乗り越えていけるということに私たちは確信を持っています。
不登校や登校しぶりの子どももいます。他の学校で不登校になって和光小学校に編入してくる子もいます。どんな学校でも学校という集団生活が子どもによっては大きなストレスとなることがあります。
決して登校することを急がず、家庭と密に連絡をとりながら、その子の心が学校に向いていくことを支援します。学校に来ることはできても教室に入りづらい子どもの居場所として支援員がいる「支援室」を置いています。担任、専科の教師が顔を出し、時には支援室で学習を進めることもありますが、教室に繋がっていくような働きかけをしています。
各家庭で動画を視聴するために、貸し出し用のタブレット端末、ルーターも準備しました。
家庭での学習は、どうしても大人の手助けが必要となるため、学年に応じて無理なく続けられるようなゆるやかな「時間割」で進めましたが、学校再開後に子どもたちが休校期間中のことを振り返って書いた作文では、仲間と一緒でないのでやる気が出なかった、というような内容もあり、改めて“学校で学ぶこと”の意味を子どもたち自身も考えました。
また、新しい学年の担任とは、4月の初めにオンライン面談で出会って話をしました。
休校期間が長引き、クラスの仲間同士が繋がりあいたい、という声が寄せられ、オンライン朝の会を行いました。最初はクラスを3つのグループに分け、慣れてきたらクラス全員で行いました。オンライン上とはいえ、仲間と顔を合わせることができて、とてもうれしそうでした。学校でやっているように、「発表」も行われるようになりました。
各担任が発行する学級通信はオンライン配信され、子どもたちから届く作文や写真なども学級通信で紹介され、そこでも仲間とのつながりが生まれていました。
学校に集っての学びに勝るものはない、ということは事実ですが、長期にわたる臨時休校を余儀なくされたところで、できる限りの学びを保障していきたいと思いました。
交流校にビデオレターを自分たちで撮って送ったり、総合「食」でも聴きに行く先をipadで調べるなど、必要な場面で活用しています。体育のマット運動の技を撮影して自分を客観的にみるという実践もけっこうされています。
リアルな体験は大切にしつつ、ICT機器も必要に応じて使っていくようにしています。