先生だけではなく、子どもも親も一緒に”三角形”になるように~フィンランドの学校教育 その1~

サイト管理者 校園長ブログ

私たちは今週から研究会が始まり、2学期に向けてエンジンをかけ始めています。

長い夏休み、旅行をしたり、ふだんできないことを思う存分楽しんだりした人もいることでしょう。
関東地方は天候が不順な日が続きましたが、今週は久しぶりの台風の上陸、大雨の被害に遭われた方などいらっしゃらないかと心配しています。

私は、沖縄学習旅行でお世話になっている富士国際旅行社の企画による、「フィンランドとスウェーデン教育視察の旅」に参加しました。
実は、昨年も社会科の先生達の研究会(一般社団法人 歴史教育者協議会)主催、富士国際旅行社企画による「ドイツ、オランダの旅」に参加しました。
ドイツでは強制収容所跡地やホロコースト慰霊碑など見学し、1930年にベルリンで生まれ、地下室で生き延びたユダヤ人、コルゲさんのお話を聞くことができました。
オランダではアンネ・フランクの隠れ家を見学し、ちょうどリヒテルズ直子さんがイエナプラン教育を行っている学校見学をしているところに参加させて頂くため、ツアーから離れてクロニンゲンという地方都市の学校を訪問させて頂きました。
(昨年の報告、ブログに書きそびれてしまいました。またどこかで)

今年は、フィンランドのヘルシンキ郊外の保育園を訪問し、翌日はヘルシンキの小学校のエリナ・ファレ先生の話を聞かせてもらうことができました。スウェーデンのストックホルムでは、公立高校で日本語教師をしている松井ひさこ先生に、数日後に始業式を控えた学校を案内して頂きました。

フィンランドは、OECD(経済協力開発機構)の実施するPISA(学力到達度調査)で好成績を収めたことから、その教育に注目が集まった国ですが、隣国スウェーデンやロシアに長い間統治された歴史があり、第二次大戦後はソ連と共存する必要性から、独特の政治的スタンスを取っています。
つまり、ソ連の勢力圏内にありながら、東欧諸国とは異なり自由主義・資本主義体制を維持していました。また、福祉国家の建設や教育の民主化推進など、市民生活に直接的に関わる分野については、他の北欧諸国と共通の政策をとってい
たことが、現在のフィンランドの教育体制につながっていきます。

フィンランドといえば、もう20年以上前、私が和光小学校の駆け出しの教師だった頃、フィンランドから“海外研修”に来ていらっしゃったタリヤ先生が約1年間(だったと記憶しています)和光小学校に通っていらっしゃったことを、今回の旅から戻った後、思い出しました。
偶然書店で手にした『フィンランドの教育』(北川達夫 他・編著 ファーラムA 2016年)には、そのタリア先生が「フィンランドの教師」の章を書き下ろしていらっしゃいました。それによると、タリア先生はヴァンター市の公立小学校の先生をしていらっしゃいますが、私が訪問させて頂いた保育園もヴァンター市にある公立の国際学校(英語での保育を行う)で、プレスクール(就学前に希望者が1年間通う)と小学校、中学校が同じ校舎にあり、一般の人たちが利用する図書館も併設されていました。

公立の国際学校、つまりインターナショナルスクールはフィンランドでは珍しく、ヘルシンキではこの一校だけだということでしたが、海外から移住してきた子どもたちにはニーズがあるようです。
まだ新学期前で、小学校も中学校も子どもたちはいませんでしたが、保育園とプレスクールの子どもたちはそれぞれの保育室でお昼寝をしていたり、思い思いの遊びをしているところでした。

保育園では7:00の朝食、11:45の昼食、14:00のスナックを出しています。全員が7時の朝食に間に合うよう登園します。親と一緒に朝ごはんを食べないことに驚きましたが、幼児の食の質と量を保障するためなのだそうです。
フィンランドの教育費は無償ですが、保育園だけは平均14%を家庭が負担します。所得に応じて負担額が決まるのは日本と同じですが、最高は290ユーロ(今の円高のレートだと3万円あまり)で、日本の保育園の保育料と比べると約半額だという印象を受けました。もちろん、この中に1日3回の食費も含まれています。

どの保育室も子どもたちが生活しやすいように机や椅子、戸棚などが配置されていましたが、2つの保育室のドアから共有の談話室のような部屋につながり、その外側に園庭につながる玄関がありました。
食事の後必ず噛むことになっているキシリトールのガムの入ったケース(ボタンを押すと1粒出てきます)も、その共有の部屋にありました。

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