3月18日、晴れた空の下、卒業生72名が鶴小から旅立ちました。

色とりどり、それぞれ思い思いの晴れ着に身を包んだ子どもたち。
鶴小では卒業式を「最後の授業」と位置づけています。
入学式の時のように体育館の中央の花道を通り、卒業生は壇上に並びます。
卒業生を送り出すために沢山の準備をしてきた1~5年生の子どもたち全員がフロアに座ります。

開会の挨拶が副校長からあった後、在校生全員から5年生が集めた6年生一人一人への「卒業生を送る言葉」を5年生の代表が6年生たちへ伝えます。
入学式での思い出を書いた1年生、いつも遊んでいた思い出を書いた2年生や3年生、一番近くで6年生のことを見て、感じてきた5年生は自分たちがリーダー学年になることと照らしながら6年生への言葉を書いていました。
その一つ一つを5年生が丁寧に6年生一人一人へ伝えてくれます。
この言葉を聞いていると、この学校での6年生という存在感をまざまざと感じさせられます。

今年の卒業生は加川校長にとって、担任を持った最後の学年でした。
その時の思い出を交えながら、卒業生に祝辞を伝えていました。
卒業生はそのことを思い出し、時に笑いながらじっと聴いていました。

そして、卒業証書授与。
卒業生は一人一人花道を通り、加川校長から証書を受け取ります。
卒業生一人一人の顔や姿がよく見えるひとときです。照れ笑いをしている子、涙ぐみながら歩く子、思わず校長に抱きついてしまう子など、沢山の姿を見せてくれます。
そんな卒業生の姿に憧れの眼差しを向ける在校生たちです。長い時間のはずなのにあっという間に終わってしまいました。

式の最後は卒業の言葉。
6年間の軌跡を一人一人の言葉で書き、代表の6人が読み上げます。
「入学式の時、緊張したけど六年生がいて緊張がほぐれました。今は自分が六年生です。早いなあと思います。」
「初めて見るカイコにおどろいたけどさわれるようになったことがうれしかったです。」
「今まで「死」や「戦争」に耳がかたむかなかったけれど沖縄を通して「命」がどれほど大切なものかを知りました。」
それぞれの学年での思い出を語ります。
そして、「月桃」、それから「今、光の中で」を卒業生が歌いました。
「今、光の中で」は鶴小オリジナルの卒業式の歌です。2009年から歌われていて、大切な歌となっています。


卒業生の退場時には3年生が用意した垂れ幕が降り、1年生が入学式の時に撮った写真とメッセージを貼ったメダルを卒業生一人一人の首にかけてくれました。
担任の大野先生、竹田先生と固い握手を交わし、体育館を後にしました。

アプローチには別れを惜しむ卒業生たちの姿が長く残っていました。
そして、それぞれの道へ、進んでいきました。

鶴小の桜はもう咲き始めています。
今までの卒業生1579名を見送ってきた桜です。
4月にはまた新たな1年生を迎えます。
『楽しいことも 悲しいことも 悩んだこともあったけど
今はもう全てのことが 記憶の中で美しい
今 光の中で僕たちは飛び立つ 未来へ 未来へ』(「今、光の中で」の歌詞から)