「先生どうしても木登りさせちゃだめですか?」教員朝会が終わった時に、美術の野々垣(橋本)先生が私のところにやってきました。教員朝会で前の日に2年生の子が桃の木に登っていて枝が折れて落ちてしまうということがあったので、私が「木登りをするなら校舎裏の木にするようにしてください。」と話したのです。
野々垣先生はその日の美術の授業でグランドの満開の桜の木に登って遊ばせた後、それをテーマに絵を描かせる授業計画をたてていたようです。それがダメといわれて困ってしまったのです。桜の木に登るのなら必ず教師がついていないとダメ。擁壁側の枝には登らせないで、グランド側の枝に登らせること、大勢を一度に登らせないことを条件に許可しました。
「どうしてもダメですか?」という言葉を聞いた時、あることを思い出しました。18年前の鶴小の朝会の後でも同じことばを聞いたのです。当時はまだ三年生までしかない学校で、全校6クラス、教員は9名でした。教員の半分は20代の教師でした。3年生ができたばかりで、総合学習のテーマは「家畜を飼おう」というもの。当時、3年目の教師の斉藤先生は牛を飼いたいと考えました。それで、学年主任だった私のところに相談に来たのです。でも、校長と相談したところ「糞の処理をどうするか。100㎏を超える牛を子どもが世話をするのは危険だ」ということが問題になりました。それで「難しい」と話したのですが、彼は引き下がりません。「ダメだ、ダメだでは何もできないではないですか!」何度も食い下がりました。結局、斉藤先生は勤めたばかりの和田先生の力を借りて、秋田まで軽トラックで行き、生まれたばかりの子牛を買って来ました。そして、100㎏を超えるまでの約4ヶ月間見事に飼い遂げました。
今の鶴小も半数が若い教師です。開校まもない鶴小と雰囲気が似ています。野々垣先生の一言でそのことを思い出しました。若い教師が自分なりの考えで動き出すことが今年はとても見え初めています。若い教師のエネルギーは教育実践創造の源になります。野々垣先生の指導する絵がどんな風な作品になるか楽しみです。

日時: 2011年4月15日 17:17
