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3学期の始業式 「それしかないわけないでしょう」

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3学期の始業式は新型コロナウイルス感染予防のため放送で行われました。そこで私は次のような話をしました。

「あけましておめでとうございます。2022年、新しい年が始まりました。今日から3学期、一年の締めくくりの学期が始まります。冬休みはゆっくり過ごすことができましたか?楽しめましたか?
さて今日は1冊の絵本を紹介します。絵本なので本当は絵を見せながら紹介したいのですが、放送なので絵は見せられません。ヨシタケ シンスケさんという人が書いている『それしかないわけないでしょう』(白泉社)という本です。有名な人の本なので読んだことがある人もいるかもしれませんね。全部は紹介できないので一部を紹介しますね。
ある女の子がお兄ちゃんに『ねえねえ、しってる?みらいはたいへんなんだぜ。みらいのせかいは、たいへんなことばっかりなんだってさ。ともだちがおとなからきいたんだってさ。ひとがふえすぎて たべものがなくなったり びょうきがはやったり せんそうがおきたり うちゅうじんがせめてきたり ちきゅうがこわれたり するんだって。』と言われます。これをきいた女の子は『ガーン』ショックを受けて おばあちゃんに『みらいがたいへんなの おにいちゃんがこんなふうにいってたの』と話します。おばあちゃんは『あー』といった後で、こう続けます。『だーいじょうぶよ!みらいがどうなるかなんて だれにもわかんないんだから!たいへんなことだけじゃなくて たのしいことやおもしろいことも たーくさんあるんだから!おとなはすぐに”みらいは きっとこうなる”とか”だからこうするしかない”とかいうの。でも たいていは あたらないのよ。あと おとなはよく”コレとコレ、どっちにする?”とかいうけれど どっちも ちがうなあーって おもったときはあたらしいものを じぶんで みつけちゃえばいいのよ!みらいは たーくさん あるんだから!』と話します。女の子は『そっか。ふたつとかみっつしかないわけないもんね』と納得し、おばあちゃんは『そうよ!それしかないわけないじゃない!』と応えます。
この絵本は続きもありますが、興味のある人は校長室にあるので読みに来てください。他にもヨシタケ シンスケさんの絵本は、たくさんあるので、図書室などでも読んでみてください。
地球温暖化で気候変動が起きたり、環境破壊が進んだり、新型コロナウイルス感染が広がったり、大人でもどうしたらいいのかなかなか答えが見つからない、むずかしい問題が、今、世界にはたくさんあります。でも、暗いことばかりじゃありません。若い人たちが中心となって世界中で手をとりあって温暖化が進まないように声をあげたり、SDGsと言って誰ひとり取り残されることなく人類が安定してこの地球で暮らし続けることができるように目標を持ち協力したり、世界の人たちが力を合わせて問題を解決していこうとする動きもたくさんあるのです。
これからの未来や社会をつくっていくのは きみたち子どもであり、共にくらす私たち大人です。どんな未来や社会を選ぶのか、それも私たちなのです。
どうしたらみんなが幸せに暮らしていける社会をつくっていけるか学び、考え続けていきたいですね。おかしいなと思うことがあれば変えていけばいいのです。みんなで考え、問題の答えをあーだ こーだ いいながら話し合って解決していけばいいのです。一人では無理なことも、みんなで考え力を合わせれば変えられることはたくさんあります。まちがえたって 失敗したっていいんです。あきらめないことが大事です。そんな力をつけるために学校はあるのだと思います。
3学期、劇の会もありますね。他にも楽しみなこと、たくさんあると思います。引き続き新型コロナウイルスの感染には気をつけつつ、みんなが充実した学校生活を送れることを祈っています。」

放送で話したので子どもたちがどんな風に受け止めてくれたのかわからず「低学年の子どもには難しかったかな?伝わったのかな?」などと思っていました。
その後、何人かの子どもが絵本のつづきを読みに校長室に来てくれました。うれしいことです。5年生のSさんは絵本の続きを読んだ後「それしかないものもあるよ。その人の作った作品」と話してくれました。確かに美術や技術で作った作品は”それしかないもの”です。3年生のKくんは考えて「たべもの」と応えてくれました。「だってその人しかつくれないたべものってあるでしょう」「なるほど。それしかないものもあるね。他にもあるかな?」とその話題で盛り上がりました。
3年生のあるクラスからは「続きを知りたい」「これから、どうなるの?」という声があったそうで、お弁当の時間にこの絵本を読みに行かせてもらいました。

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子どもたちはお弁当を食べながらも時々笑いながら楽しんで聞いてくれました。読み終わった後、ストーブの前で何人かの子どもたちが集まって、この本のことを話していたそうです。こんな風に子どもたちが話し合うきっかけになったことがちょっとうれしく感じました。私にとっても楽しいひと時でした。

校長 大野裕一

沖縄学習旅行25周年の集い~沖縄の原点・今・これから~

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12月10日(金)和光鶴川小学校の音楽室で沖縄学習旅行25周年(和光小学校35周年)記念の集いが行われました。両校の教員、富士国際旅行社の方々、さらに元校長の行田先生、園田先生など約40名が出席しました。沖縄からもオンラインで毎年平和ガイドとしてお世話になっている川満さん、長堂さん、迫田さんなどが参加してくださいました。沖縄学習旅行を創成期から中心的に創ってきてくださった主たるメンバーのほとんどが一堂に会したまさに記念にふさわしい会となりました。コロナ禍の影響で限られた人数で催された会でしたがとても充実した会となりました。

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1部では行田先生が総合学習「沖縄」がどのように始まったのか、現在に至るまでの歴史的な経緯を具体的な例をもとに語ってくださいました。中でも「なぜ沖縄なのか?」「なぜ小学校での学習テーマとなったのか?」というお話は和光学園の学園長であった丸木政臣先生の思いにも触れつつ深く学ばせていただく機会となりました。「沖縄を学び自分の生き方を問う」という大きなテーマが、卒業生の小学校当時の学びを振り返る言葉の中に体現されているということもお話の中で触れていただけました。私たちの実践に確信を得るものとなりました。今、証言者の方々がご高齢になり子どもたちに直接語っていただく機会が減ったこと、直接証言者の方たちの話を聞いた私たちに新たな課題があること等、これからの私たちの「沖縄」への大きな宿題も提示されました。

今年、6年生を担任した両校の担任からも今年の沖縄学習の成果が語られました。鶴小を代表して報告した米田先生の話から今年の6年生が何を学んだか子どもたちのリアルな言葉から学ぶ機会にもなりました。

2部では長年、学習旅行に関わってきてくださった富士国際旅行社の方のお話を聞きました。同じ方向を向きその時々困難な状況の中で一緒に“子どもの学びのために”可能性を追求してくださったことが伝わる感慨深いお話でした。裏の苦労話も含め富士国際旅行社の協力なしには沖縄学習旅行がこれほどまで長く、これほどまで深く続けてくることができなかったことがわかるお話でした。

総合学習「沖縄」・沖縄学習旅行が鶴小25年、和光小35年、一年として絶えることなく中止することなく実施してきたことは、親も含めこうした多くの人たちに支えられた努力のたまものであることをあらためて痛感した会でもありました。

総合学習「沖縄」・沖縄学習旅行は、その時々新たな学習課題に向かい同じ内容の繰り返しではなく、その年その年の特徴があり、常に進化していることも実感できました。だからこそ今後も子どもと共に新しい「沖縄」の学びを創っていくことが求められていると感じました。

沖縄を学ぶことは過去の歴史に学び、今・現在の課題に向き合い、今後将来の課題に向き合う、大きな学習テーマであることをあらためて確認することができました。おうちの方とも共有できる機会をつくれたら、と感じた会でした。

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和光鶴川小学校 校長 大野裕一

第25回沖縄学習旅行 沖縄の地で子どもたちの学びに学ぶ

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第25回沖縄学習旅行 沖縄の地で子どもたちの学びに学ぶ

和光鶴川小学校 校長 大野裕一

今年も10月26日(火)から29日(金)までの3泊4日、6年生の沖縄学習旅行が行われました。鶴小の沖縄学習旅行は途切れることなく毎年行われ、25回目の節目を刻みました。私自身は担任として7回、補助の引率として3回(今回で4回目)沖縄学習旅行に同行しています。鶴小・沖縄学習旅行の2回に1回ぐらいは同行させてもらっていることになります。しかし何度来ても子どもたちの学びは新鮮で新しい発見があることを感じます。今年も子どもたちは五感をフルに使い、みずみずしい感性で沖縄の“ひと”“もの”“しぜん”“くうき”・・・からいろんなことを学び、つかんでいたように思います。

 

「沖縄はまだ差別されている。ジェット機の騒音など他人ごとではなくもっと深く考えたい」(Mさん)

この言葉は一日目の学習を終えホテルに向かう途中、一日を振りかえって一人ずつ感想を出し合うバスの中でMさんが言った言葉です。「沖縄に来る前は基地が必要だと思っていました。でも基地が本当にあっていいのか、わからなくなりました。」「日米地位協定が必要なのか考えていきたい」・・・子どもたちの感想が続きます。

嘉手納基地を見て飛び交う戦闘機の轟音を肌で感じ、宮森小学校のジェット機墜落の証言を聞いた上での感想、なかなか言葉が出てこない子どももいました。でも、深く学び考えたからこそ言葉は簡単に出てこないのだと思います。

4日目の学級集会では、はからずも1・2組どちらのクラスも「米軍基地は必要なのか?」が話されていました。もちろん簡単に答えは出ません。大人でさえ何十年も議論しているようなテーマです。でもそれを6年生の子どもたちが真剣に考え、自分のことばで伝えようとしている、そこに素敵さを感じました。

 

「まわりの人が自決していくのを見て、どう思ったのですか?」(Yくん)

渡嘉敷の「集団自決」(強制集団死)の場にいた吉川嘉勝先生の証言を聞きました。吉川先生は当時1年生、お母さんの「やさ、生ちかりるーうぇーかは、生ちちゅしやさ」(生きられる間は生きよう)「死ぬせーいちやてぃんないさ、あね、兄さんたー追ぅてぃひんぎーしないさ」(死ぬのはいつでもできるから、兄さんたちを追って逃げよう)という言葉で生き延びた経験を話してくださいました。

子どもたちの質問は率直で私たち教員が聞いてほしいことをズバッと聞いていました。「強制集団死の中で吉川さんはどう思いましたか?」(Mさん)「逃げた後の様子を知りたいです」(Eさん)…表題の質問に吉川さんは「直接は見ていないんだよ。あまり見ていない。ひどかったみたい。地獄だった。」と応えてくれました。子どもたちの率直な質問に真摯に応えようとする吉川さんの姿も心に残りました。

「当時のつらかったことを話してくれてありがとうございました」(Sくん)「軍隊から手りゅう弾を配られたのにお母さんが(命を大事にという)自分の考えを持ち続けたのがすごいなあと思った」(Kさん)…吉川さんに送ったお礼の言葉、感想にも子どもたちが学んだ大事な中身が表れていました。

 

「ぼくたちに伝えてくれる人が少なくなったら、どうなると思うか考えたい」(Sくん)

「この事実を身近な人に伝えていきたい」(Nさん)

「日本の教育に問題があったんじゃない」(Tくん)

3日目の夜、学級集会で一人一人が学習旅行をふりかえって感想を交流しました。私は1組と2組半分ずつ出席させてもらいました。本当はどちらのクラスの集会にも最初から最後まで参加したかった、それほど中身の濃い感想の出し合い、話し合いが行われていました。

子どもたちの感想は、自分の言葉で実感のともなったものが多く心に響いてくるものでした。特にSくんの「ぼくたちに伝えてくれる人が少なくなったら…」は、私たちも感じている大きな課題です。2016年第16回沖縄学習旅行まで証言してくださっていた元ひめゆり学徒隊の宮良ルリさんが今年8月にお亡くなりになり、昨年の第24回学習旅行まで欠かさず渡嘉敷の「集団自決」(強制集団死)の証言をしてくださっていた金城重明さんが体調などの問題で話していただけなくなり、沖縄戦を体験し子どもに話してくれた証言者は今回吉川さん一人でした。

1組に関わってくださっていた元ずいせん学徒隊の宮城巳知子さんは2015年10月に、2組に関わってくださっていた元ひめゆり学徒隊の宮城喜久子さんは2014年12月に亡くなられ、25年前、1回目の学習旅行から関わってくださった証言者の方は1人もいなくなってしまいました。

宮良ルリさんが生前、子どもたちに話していた最後の言葉は「あなたたちにバトンを託しましたよ。お願いしますね。」でした。その言葉がより一層、重みをもってよみがえります。6年生Sくんの言葉、Nさんの言葉、Tくんの言葉、どれも大事で子どもだけではなく大人にも突きつけられた言葉でもあります。

 

今年25回という節目を迎えた鶴小・沖縄学習旅行、節目であると同時に転換点でもあるように感じています。しかし変わらず子どもたちの学びは常に新鮮で「子どもって、すごいなあ」と思わされます。

 

オンライン少人数学級推進署名へのご協力を

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和光学園親和会員の皆さまへ

~少人数学級推進オンライン署名ご協力のお願い~

和光学園校長会

和光鶴川幼稚園・和光鶴川小学校 校園長 加川 博道
和光幼稚園・和光小学校 校園長 北山ひと美
和光中学校・和光高等学校 校 長 橋本 暁

 

2学期が始まってしばらく経ち、各校・各園とも学び舎に子どもたちの元気な声が響いております。

さて、現在インターネット上で、少人数学級の実現を求める署名が行われています。少人数学級の実現は、私たち和光学園としても長い間その実現を願ってきたものでした。本署名の呼びかけ人には、昨年の和光デーで講演頂いた本田由紀先生、和光大学の山本由美先生、本学園の教育研究会でお世話になった佐藤学先生などが名を連ねています。また、全国知事会会長・全国市長会会長なども少人数学級の実施を求めています。文部科学大臣も「来年度から小中学校に、おいて少人数学級を段階的に導入することを検討していること」を明らかにした、との報道があります。この流れを加速し、確実にするという点で、私たちとしてもオンライン署名に協力していきたい、と考えます。親和会員のみなさまもぜひご賛同いただき署名に協力して頂ければ幸いです。

本学園では、長い期間にわたり、私学助成の拡充を中心として、ゆきとどいた教育を求める署名に取り組んできました。こちらの署名は、国会・都議会に直接提出しますが、議会で審議が行われる請願として取り組まれてきました。署名を集める過程で、対話があり人々に直接訴えることができ、また、提出の過程で議員の方々と話をしたりすることにより、流れをつくっていこうというものでした。こちらの署名運動も動きがスタートしています。こちらの署名への取り組みも併せてお願いいたします。

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