1年生 国語 情景描写を想像して書く

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1年生の国語では、宮沢賢治の「いちょうの実」という短編小説を読みました。

いちょうの木はお母さん、いちょうの実はそのこどもたち。
いちょうの実は、それぞれの思いを胸に、みんなに別れを告げ、風に乗って母親の元を旅立っていきます。

そんな物語の最後、いちょうの実が旅立っていった後の丘の上の情景描写を自分で想像して書いてみるという課題に挑戦しました。

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秋の日の早朝、丘の上からはいったい何が見えるでしょうか。
小説に書いていないことも、それぞれ想像を膨らませます。
空・太陽・草木・生き物・遠くに見える海・人間の住む街並み…

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また、情景描写を書く際、登場人物のそれまでの気持ちをイメージして、情景描写に重ねて書くことを意識しました。
なぜそのような情景を想像したのか、情景描写の後に続く本人の解説が大切です。

以下、生徒の作品です。中学1年生らしい、みずみずしい表現を、ぜひ読んでみてください。

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今の季節には珍しく、針のような寒さです。それとは対照的に東の空はもう、あたたかい桜色に染まっています。その桜色の光を浴びて、すっかり葉の落ちた木々たちは、コポコポと微かな音をたてながら、しっとりとぬれた大地に、長く長く影を落としてゆきます。いちょうの実の香りが、この丘までも届いています。
【本人解説】「針のような寒さ」は、おっかさんの不安と心配を、「あたたかい桜色に…」は、いちょうの実たちは大丈夫だよということを表現した。「木々たちは…」の部分は、また1日が始まるよと、木々たちがいつまでも落ち込んでいるおっかさんを励まし、急かしていることを表現した。最後の1行は、もう会えないかもだけど、ずっと繋がってるよということを表わしている。

朝の日ざしが差し込む緑の丘の上には、たくさんの木と動物が住んでいます。光の白と植物の緑、そして影の黒という3色しか見えないのに、濃い緑や光と混ざり合ったような白っぽい緑。とても鮮やかで、まるで誰かからの贈り物のよう。出来たての葉の香りは、雪のように冷たく、優しく広がっています。サワサワと、木が風に擦れる音が聞こえてきます。丘から見下ろす景色には、やはり白と緑しか見えません。でもその景色は、終わりが見えず、どこまでもどこまでも続いています。
【本人解説】いちょうの実の子どもたちのおっかさんであるいちょうの木への感謝を、「贈り物のよう」という表現で表わし、旅への期待を「どこまでも」という言葉で表わしました。

すっかり静まった丘の上では、親鳥が1日の始まりを告げ、その声につられるように東の空の向こうからキラキラとりんご色の朝日がはっきりと顔を出しました。朱色に染まったもみじの葉は、てのひらでそっと空気を包み込み、そこらは毛布のようなぬくもりのあたたかい朝日に照らされ、気持ちの良い朝の始まりを告げました。ふと丘の向こうから、小鳥のように鳴きながら歩く子鹿が見えました。もう、しとしとと透き通った大粒のしずくが地面を叩く音と、小鳥のように鳴く子鹿の声だけが響いています。
【本人解説】「毛布のようなぬくもりの温かい朝日」という言葉は、いちょうの木のお母さんの優しい気持ちで、こどもたちを送り出す期待に溢れているメッセージを表わしていて、「大粒のしずくが地面を叩く音と、小鳥のように鳴く子鹿の声」という文は、いちょうの実といちょうの木のお母さんが離れてしまう悲しくて寂しい気持ちを表わした。

 

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