2017年度卒業式校長式辞

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和光中学 2018.3 卒業式祝辞

本日ここに、122名が和光中学校を巣立っていきます。 卒業生の皆さん、保護者、ご家族の皆さん、ご卒業おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。 卒業式にあたり、和光中学校の教育目標「共に生きる」の意味を、もう一度、皆さんと考えてみたいと思います。 昨年の生徒会のスローガン「キャッチボールでつなごう和光!」は、「共に生きる」そのものです。これは「相手に届くように、相手が受け取りやすいように自分の言葉を投げよう」そして「相手が投げたボールをスルーするのではなく、きちんと受け止めよう」という生徒会執行委員会からの呼びかけ、メッセージでした。 私はこの生徒会のスローガンも素敵だと感心しましたが、君たち中学生がこのスローガンをいろんな活動の場面で思い起こし、自分の言葉で語っていたことに言い知れぬ喜びを感じてました。 最近もその場面に出会いました。「15歳の主張」です。 3月7日にあった「15歳の主張」発表会で3番目にスピーチをした、3組の石田凛君。テーマは「『反日』という言葉が嫌だ」は、政府批判をする人に「反日」というレッテルをはって、根拠も示さず攻撃する社会の風潮に我慢がならないという主張でした。 石田君は「15歳の主張」を次のように締めくくります。 「僕は和光中学校で、人には色んな考え方があるんだということを知りました。中には自分が思いもつかなかったような意見もあります。だけどその事で対立するとかじゃなく、意見を交換して自分で判断して決めてきました。これからも勝負ではなく、対話を頑張れるかが大事だと思っています。」 おしゃべり(会話)でもディベート(討論)でもなく、対話(言葉のキャッチボール)がこれからの社会のキーワードです。私は君たちが、対話ができる青年に育ってほしいと願っています。 対話とは何か。①自分とは意見が違う相手を言い負かそうとはしない。②自分の主張や思っていることを抑え込まない。②相手との違いよりも、共通点を探す努力をする。 「自分と同じ人は一人もいない」という言葉は、孤独を意味するのではなく、多様性を大事にしましょうということです。人は皆、感じ方も考え方も、顔が違うように違う。だからこそ面白いし、発展があるのだと言えます。 石田君は中国や朝鮮・韓国にルーツを持つ人々を、「在日」と呼んで排除しようとしているネットの社会や社会の風潮が、対話のない危険な社会だと主張しているのです。そして和光中学校での学びの中心がこの対話があり、それがこれからの自分の学びに大切なことだと「15歳の主張」で述べているのです。 さて皆さん、ここにいる卒業生の多くは今後、高校、大学へと進学していくことでしょう。 皆さんが高校3年生になる年の大学受験が、大きく変わろうとしていることをご存知ですか? 今行われている大学センター入試が廃止され、大学入学共通テストが導入されるのです。何が変わるのか、ひとつだけ例をあげると、これまでは正解だと思うものを記号で選択するテストが中心でしたが、今度の大学入学共通テストには、論述式の問題が導入されるのです。 和光中のこの3年間を思い起こしてみてください。総合学習の授業で、行事の後で、様々な機会に感想やまとめ、意見文を書いてきました。長い文章を書く力、自分の考えや学んだことを文章にまとめる力、そして発表する力が他の中学生とは比べ物にならないくらい付いたことでしょう。 論述式の入試に対応するには文章力が必要ですが、豊かな対話の経験がなければ、文章を書く力は育たないのです。なぜなら、自分の想いを一方的に発信するだけでなく、自分とは意見の異なる人々の考えを受け止め、寄り添って考えることが求められるからです。 そういう和光で培った力が、これからの日本に求められるようになってきている、いわば和光の教育が日本のスタンダードになってゆくのです。 どうか、そういう先進的な学園、和光中学校で育ってきたという誇りを大切に、未来に大きく羽ばたいていってほしいと願っています。 改めて、卒業おめでとうございます。

2018年3月15日 和光中学校 校長 松山尚寿

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